教会学校 聖書のおはなし |
「マリアへの御告げ」 ルカ1:26-38 2020年11月29日 綿谷 剛兄 |
【み使い、マリアのもとへ】 ガリラヤのナザレという町に、マリアという娘が住んでいました。(新改訳聖書は、2017版で、「マリヤ」から「マリア」に表記が変わりました。口語訳は「マリヤ」、新共同訳、聖書協会共同訳は「マリア」)(年齢は、10代中頃くらいだと考えられている) 若いマリアは、まだ結婚していませんでしたが、同じ町に住むヨセフと結婚することが決められていました。このマリアのもとに、ある日、神様の御使いのガブリエルが突然現れました。 「おめでとう、恵まれた方。主があなたとともにおられます。」 【御告げの内容】 マリアはひどく戸惑いました。 「おめでとう」と言われても、何のことだかさっぱりわからず、返事もできません。 「いったいどういうことかしら」と考え込んでいると、 み使いは言いました。 「恐れることはありません、マリア。 あなたは神から恵みを受けたのです。 見なさい、あなたは身ごもって、男の子を生みます。 その名をイエスとつけなさい。 その子は大いなる者となり、いと高き方の子と呼ばれます。 また神である主は、彼にその父ダビデの王位をお与えになります。 彼はとこしえにヤコブの家を治め、その支配に終わりはありません。」 このことは、マリアから生まれて来る男の子が、遠い昔から神様がイスラエルに送ると約束していた救い主であることを表していました。 【マリアの応答】 自分が救い主の母として選ばれたということ、しかも、まだヨセフと結婚していないのに赤ちゃんを授かるという不思議さにマリアは驚きました。そのため、 「どうしてそんなことが起こるのでしょう?」と尋ねました。 み使いは答えました。 「聖霊があなたの上に臨み、いと高き方の力があなたをおおいます。 それゆえ、生まれる子は聖なる者、神の子と呼ばれます。」 マリアは「聖霊」つまり、神様の力によって妊娠するというのです。ですから、その子は普通の子ではなく、聖なる神の子なのです。普通に考えたら信じられないようなことですが、 み使いは、 「神にとって不可能なことは何もありません。」 と言いました。 この言葉を聞いたマリアは、 「そうだ、私には理解できないことでも、何でもおできになる神様にお任せしよう」 と思いました。 「ご覧ください。私は主のはしためです。 どうぞ、あなたのおことばどおり、この身になりますように。」 この返事を聞くと、み使いガブリエルは去っていきました。 イエス様は、神の子でありながら、私たちと同じ人間となって生まれてくださいました。それは、とても不思議なことですが、神様にできないことはありません。 「神にとって不可能なことは何もありません。」 このことを神様の「全能」といいます。イエス様は、神様の全能の力によって地上に来てくださった救い主なのです。 (「成長」の教案を参考にアレンジしています。) |