教会学校 聖書のおはなし |
「弟子を招く」 ルカ5:1-11 2021年2月7日 綿谷 剛兄 |
【群衆を教えるイエス様】 ゲネサレ湖、これは、ガリラヤ湖の別名なんですけど、イエス様はガリラヤ湖の岸辺におられました。沢山の人々が、神様のお話を聞こうと、ゲネサレ湖の岸辺に集まって来ていました。 イエス様はそこの二艘の小舟があるのをご覧になりました。そこで、漁師たちが、舟から降りて網を洗っていました。漁師たちは一晩中舟で漁に出て、戻ってきていたんです。でも、魚は一匹も獲れませんでした。とてもがっかりしながら、網を洗っていたんです。 イエス様はそのうちの一つ、シモンの舟に乗り込み、陸から少し離れたところに漕ぎ出すようにお頼みになりました。そして、イエス様は舟に腰を降ろして、岸辺で聴いている沢山の人々に神様のお話をされました。 【大漁】 話が終わると、イエス様はシモンに言いました。 「沖に舟を漕ぎ出して、網を下ろして魚を獲りなさい。」 シモンは、 「えっ? 先生! 私たちは一晩中漁をして働いたんですが、一匹も獲れなかったんです。」 シモンたちは、漁師です。魚を獲る専門家です。そのシモンたちが一晩中漁をしたのに獲れなったんだから、今、網を下ろしても無理だろう、ときっと思ったでしょうね。一晩中働いて、くたくたなのに、もう一度行かなきゃならないの?と思ったかもしれません。それでも、イエス様がおっしゃったことです。 「でも、お言葉ですので、網を下ろしてみましょう。」 そこまでおっしゃるなら、まあ、やるだけやってみましょうかねぇ。まあ、ダメだと思うけど・・・ という気持ちだったんじゃないでしょうか。 そして、沖に出て、シモンが網を下ろしてみると、なんと、たちまち、ずしりと手ごたえを感じました。重すぎて、持ち上げられません。あまりにも沢山の魚が網に入って、網がもう破れそうです。 「おーい!、手を貸してくれぃ!」 と別の舟の仲間に応援を頼み、網を引き上げました。なんと、二つの小舟が沈んでしまいそうなほどの大漁でした。 【すべてを捨てて従う】 シモンにとって、これまでの漁師の経験では考えられない出来事でした。想像を超えたイエス様のお力を知ったシモンは、イエス様の足元にひれ伏しました。 「主よ、私から離れて下さい。私は罪深い人間です。」 シモンたちは、今までは、「イエス様は素晴らしいお話をされる先生だ」と思っていました。 「でも、ただそれだけではない。すべてを見通しておられる方だ。聖なるお方だ。」 そう思うと、恐れを抱いたのです。シモンの仲間の、ゼベダイの子ヤコブやその兄弟ヨハネも同じでした。 そんなシモンにイエス様は言われました。 「恐れることはない。今から後、あなたは人間を獲る漁師になるのです。」 「あなたは、人々を神様のところに連れて来る働きをするようになる」ということです。 シモンを、大切な神様の働きにお招きになったのです。シモンは、岸辺に戻ると、舟も網もそこに置いたまま、イエス様についていきました。仲間のヤコブとヨハネもそうしました。ペテロたちは魚を獲る漁師から、人々を神様のもとに導く者として生きる決心をしたんです。 私たちも一人一人、神様から何かの役割を与えられて、招かれています。その神様のお声にどのように応えますか? (「成長」の教案を参考にアレンジしています。) |