メッセージ(大谷孝志師)
心に主を迎えよう
向島キリスト教会 夕礼拝説教 2018年12月16日
ルカ2:1-7 「心に主を迎えよう」 牧師 大谷 孝志

 次週はクリスマス礼拝と祝会が行われ、二千年前に生まれた主イエスの誕生を皆で祝います。私達は何の関係もない人の誕生は祝いません。自分にとってその人が大切だと思うから、その人の誕生が自分にとって喜びだから、その人が生きていることが嬉しいからお祝いします。それとは別に生誕何周年記念として死んだ人の誕生日を祝うことがあります。主イエスも二千年前に死んだ人です。でも、生誕記念日としてクリスマスをお祝いするのではありません。主イエスは十字架に掛かって死にました。しかし、復活して今も生きています。私達は死んだ方を想ってお祝いするのではなく、今生きて働いている方の誕生をお祝いするのです。主イエスは今もここにいて、私達の祝う声を聞いて、喜んでいるのです。

 今日の聖書は、主イエスが何の為に生まれたかを私達に知らせています。主イエスは、暗く寂しい馬小屋の飼い葉桶の中に寝かされていました。ふかふかの赤ちゃん用のベッドではありません。宿屋に彼らの居る場所が無かったからです。でも、イエスのいる所に羊飼い達の喜びの声が満ちました。東の国の博士達が献げた黄金、乳香、没薬の輝きと豊かさがありました。主が生まれた馬小屋こそが、私達の心の状態を暗示しています。私達の心を輝かしい喜びで満たす為に豊かにする為に、私達の心を変える為、新しくする為に主は生まれたのです。でも私達の心が本当に喜びで満たされる為には、自分の心に主が生まれることが必要です。自分の心に主をお迎えしましょう。主が自分の心に生まれるなら、クリスマスの喜びがその人のものになります。心から喜び、お祝いしたくなります。

 主の誕生を知らされたのは、夜、野宿しながら羊の群れの番をしていた羊飼い達でした。生活に追われ、その日を生きることが精一杯の貧しい人々でした。しかし救い主の誕生は最初に彼らに告げられました。彼らは全てが告げられた通りだったので感激しました。自分達の為に救い主が生まれたと確信できたのです。将来を悲観せず、夢と希望が持て、神を崇め、讃美しながら帰ったのです。彼らの心も闇から光に変えられたのです。主を信じて、私達の心も変えられました。

 さて今年も終わろうとしています。クリスマスが終わると世の中は新年を迎える準備一色になります。しかし私達にとって一年は元旦に始まるのでなく、クリスマスに始まります。主イエスの降誕が新しい時の始まりと心に留めましょう。主イエスが私の心に生まれなければ、クリスマス礼拝や燭火礼拝に出ても私のクリスマスは来ません。私の新しい時は始まらないからです。でも主イエスを迎える心の準備はできているでしょうか。主が生まれた時、「宿屋には彼らの居る場所がなかった」のです。英語の<もろびとこぞりて>の歌詞に<めいめいの心に主に部屋・余地を用意せよ>とあります。心に主が泊まる余地を広げましょう。主の為に客間を用意しましょう。心が時間やお金、仕事や他人のことで一杯になっていないでしょうか。新年を迎え大掃除をしますが、新しい時を迎える為の心の大掃除も大事です。年神様を迎える準備でなく、救い主を迎える準備をしましょう。主を私の主として迎え、心から主を礼拝しましょう。人生の新しい時が始まります。最初は、主イエスが赤ちゃんのように弱く頼りなく見えるかもしれません。しかし私の救い主です。主への思いが私の心の中で成長し、主が、私の罪を取り除く為に十字架かに掛かって死に、復活したという信仰に導かれます。主が心に生まれた時から、主は、夢と希望、安心と確信に満ちた人生を私に歩ませてくれます。