メッセージ(大谷孝志師)
今はどんな時ですか
向島キリスト教会 夕礼拝説教 2019年8月18日
Iテサロニケ5:16-22 「今はどんな時ですか」 牧師 大谷 孝志

 私達は今、どんな時の中に生きているのでしょう。中高生の皆さんは、夏休みが始まり、終わるまでという時の中に生きています。もう少し狭く言うと「ミッションキャラバンが始まり、終わるまでの時の中に生きています。では広くキリスト教では、今はどんな時なのでしょうか。それは主イエス様が昇天した後、再臨するまでの時です。これを教会の時と言います。ヨハネの黙示録22章には「私はすぐに御来る」との主の言葉が三回繰り返されています。しかしそれから二千年近い時が流れています。教会の時が始まったのはローマ帝国が地中海沿岸諸国を征服し、強大な国家を形成しつつあった時代です。今年も6月9日にペンテコステの礼拝を守りましたが、主が昇天した後、集まり祈っていた弟子達に聖霊が降り、エルサレムに教会が誕生しました。ローマ帝国の辺鄙な小国で始まった教会はローマ帝国内の諸都市に福音を宣べ伝え、エーゲ海沿岸の諸都市に教会が誕生、大航海時代を経て世界各地に教会が誕生しました。そして私達はその教会の時の最前線にいるのです。この時は、私達が主の証人として働くことによって、世の人々が福音を聞いて、救われる時なのです。私達が今、この時を生きているのは、主が私達に大切な仕事させる為、私達にしかできない仕事をさせる為なのです。しかし、私達だけがするのではありません。この時は聖霊の時とも呼ばれます。私達は今、主を礼拝していますが、それは私達に福音を伝える人々がいたからです。その人達も自分達だけでしたのではありません。聖霊が助け導いたからです。同じように、聖霊が私達の働きを助け、導いてくれます。ですから私達にも出来ます。現状は人の目にはどう見えようとも、教会が成長する時、聖霊が助ける時と信じて、一人でも多くの人に福音を伝え続けていきましょう。

 聖書は、今この時を生きている私達だからこそ「いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべてのことにおいて感謝しなさい。」とパウロの言葉を通して語り掛けています。とても前向きな言葉です。彼は、自分の宣教が順調で、いつもそうできていたからこう言ったのではありません。むしろ逆でした。石打にされ、仮死状態で町の外に引きずり出されたり、嘲笑され、投獄され、何度も鞭で打たれ、苦しめられ、途方に暮れ、虐げられましたが、彼は心を燃やして宣教したのです。その後、教会の人々は迫害を受けながらも各地で宣教を続け、日本にも福音が伝えられ、私達がこうして真の神様、イエス様を聖霊様に助けられて礼拝をしているのです。私達が今礼拝を守っているのは、多くの先輩のキリスト者が決して喜べない状況の中でも喜び、祈れない状況の中でも祈り、感謝できないことも感謝して宣教を続けてきたからです。勿論人の力で出来ることではありません。主が聖霊を私達の内に住まわせ、福音を伝える力と希望を与えられたからです。

 パウロは、神様がそのような生き方をすることを私達に望んでいると言います。その為には「御霊を消してはいけません。預言を軽んじてはいけません。」私達の内に住む聖霊様の働きを私達の方が妨げないようにしましょう。私を自由にお用い下さいと祈っていましょう。そして、聖書の言葉を自分に語り掛けられている神様の言葉として受け止め、聞き取りましょう。そうすれば私達も「いつも喜んでいられます。どんな時でも祈れます。そしてどんな事にも感謝していられます。 神様は私達に素晴らしい生き方を用意してくれています。その為に主は十字架に掛かって死に、復活して今その道へと導いています。この道を歩みましょう。