メッセージ(大谷孝志師)
主を恐れ,悪から遠ざかる
向島キリスト教会 夕礼拝説教 2023年11月12日
箴言3:1-10「主を恐れ,悪から遠ざかる」 牧師 大谷 孝志

 箴言の著者ソロモンは「わが子よ私の教えを忘れるな」と言う。これは彼の教えと言うより、彼が神との霊的交わりの中で示され、自分の人生の歩みの中で守っていた主の教え。「心に私の命令を保つようにせよ」も、彼がその事を実践していたと思われる。彼はその教えを首に結び、心の板に書き記せと命じた。会社等に行くと、IDカードを首に付けている人がいる。それと同じ。自分が何者かを相手に知らせると共に、そういう自分であることを強く自覚させるものでもある。私達に置き換えれば、聖書の言葉を、ただ聞き流したり、お飾りにするのでなく、彼が「心の板に書き記せ」と言うように、心に響いたみ言葉を自分の人生の道標として、心にしっかりと刻み込むこと。そうすれば神と人に好意を得ることができ、聡明な者として生きることができると彼は教える。

 私達はこの世で、様々な仕事しながら生きている。自分の役に、また相手の役に立つように千栄を使いながらその仕事をしているのでは。また、子育てをする時も、我が子がそ自分なりに生き生きと生活できるよう親として様々に知恵を使っている。しかし彼は「心を尽くして主に依り頼め、自分の悟りに頼るな、あなたの行く道すべてにおいて、主を知れ」と言う。自分の知恵や知識、分別に頼るなと。人は努力が結果を生むと考え、懸命に努力を積み重ねる。しかし彼は、努力が自分が求める結果を生むのではなく、主が御心で、自分が行う事を成就し、自分に結果として与えていることに気付けと言う。

 自分の知恵や知識に頼っていると、道が曲がったり、トンネルに入ってしまったりすると不安になり、焦ってしまう。しかし、心を尽くして主に拠り頼み、自分の悟りに頼らなければ、主が自分の進む道を真っ直ぐにされると教える。人は自分の道が真っ直ぐだと、偶然だと思ったり、自分の考えは間違っていなかったと、自分で安心したりする。しかし、脇道の方がよく見えたりすると、結局は、目的を達成できずに、歩みが中途半端に終わってしまう。だから「自分を知恵ある者と考えるな」と言う。自惚れずに常に、自分の人生には主が共にいる。自分の人生に起きる全てに、主が関わっている。だから、自分が今の道を歩んでいられると思っていることが大切。そして彼は、「主を恐れ、悪から遠ざかれ」と言う。主を恐れ、悪から遠ざかることが、自分の体を癒し、自分の骨に潤いを与えるので、主を恐れ、悪から遠ざかることにより、心身が共に健康になる。神と共に生きるなら、、心が潤い、自分が良いと思う事を行えるようになるだけでなく、体の各部分が円滑に働くようになると、機能を十分に発揮できるようになる。心の不調が体の不調に繋がり、心が元気になると体も元気になることは、よく知られていること。

 次に、自分の財産で主を崇めよと教える。自分が得た持ち物は自分が自由に使える。使えば無くなるものも有るが、一つ一つを神が与えたものと感謝し、それを使えることを主に感謝することが大切と彼は教える。常に主のみ言葉を心に保って生きるなら、私達は、全てのものを主が今の自分に与えたものと感謝して生きられる。すると、命と平安の年月を主に増し加えられ、恵みに満ちて、御国への道を歩めるからと彼は教える。