優劣のかなたに
 大村 はま
 

優か 劣か そんなことが 話題になる、

そんなすきまのない つきつめた。

持てるものを 持たされたものを

出し切り、生かし切っている

そんな姿こそ。


優か 劣か、

自分はいわゆるできる子なのか

できない子なのか、そんなことを

教師も子どもも しばし忘れている。

思うすきまものなく 学びひたり

教えひたっている、

そんな世界を 見つめてきた。

一心に 学びひたり

教えひたる、

それは 優劣なかなた。

ほんとうに 持っているものを生かし、

授かっているものに目覚め、

打ち込んで学ぶ。

優劣を論じあい気にしあう世界ではない、

優劣を忘れて 持っているものを出し切っている。


できるできないを 気にしすぎていて、

持っているものが出し切れていないのではないか。

授かっているものが生かし切れていないのではないか。


成績をつけなければ、合格者をきめなければ、

それはそれだけの世界。

それがのり越えられず、教師も子どもも

優劣のなかで あえいでいる。


学びひたり

教えひたろう

優劣のかなたで
 

 大村はま先生は、教育者であり、国語教育研究科で、勲五等瑞宝章を受けられました。
 初代福音丸のビッケル船長の娘であるエバリン・タッピング師からの援助と指導を受けて、捜真女学校を卒業され、教育者となられました。
 このことを覚えて、2004年4月に内海部会を訪問されました。リンク
 先生は2005年4月に召天されました。

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